「脚が棒になっちゃう。」
いま、なかじ🐨は呼吸器外科をポリクリで周ってます。毎日手術を見学するので、一回一回の疲労が溜まってしまうと、足が疲れてしまう。筋肉疲労による炎症を労わる必要性がでてくる。
今週中バナナ食べつづけてます🍌
足が疲れてない気もする。
筋肉の炎症にはスポーツドリンクよりバナナが効くという論文読んだので、毎日食べてます。#今日のたまらん pic.twitter.com/qfFOHHId2v
— なかじ🐨 (@nakajikoara) 2018年4月17日
ぼくの主観だけでは頼りないので、参考にした文献をポイント解説❗️
スポーツドリンクよりバナナの方が運動の疲れに効くって話です。
PICOに則り書きますと、
P] 20人のプロサイクリスト。まずは全員に75キロのライディングをした。
I ] 運動の後や45時間後などいくつかのポイントで全員の血液を採取しまして、体内の炎症レベルなんかをチェック。
C] その際に全体を3つにわけまして、
ただの水を飲む
スポーツドリンクを飲む(糖分と電解質が入ってるようなやつ)
バナナ(1本の半分)を食べる
って感じに振り分けた。糖分補給(または水分補給)の時間は30分おきだった。
O] 水だけ飲んだ参加者が、もっとも炎症のレベルが高かった。まあ、誰でも分かることだよね。
スポーツドリンクを飲んだ参加者は、炎症レベルがそこそこ低くなっていた。
バナナを食べた参加者は、炎症レベルがかなり下がったうえにCOX-2が減ってた。
COX-2については後ほど書きます。
そもそも炎症ってなんだ?
免疫学を三年のとき唯一落としたなかじ🐨にも難しい話です。→勉強しとけよ。
医学部生なら一度は耳にした事のある休免によると、
炎症は、体に異変が起きたときに、免疫が自分を守ろうとする働きのこと。火傷をしたところ腫れ上がったり、切り傷が赤くなったりするのは、体が治療のためにがんばっている証拠でして、非常にありがたい現象であります。
ただし、火傷や切り傷のような短時間の炎症ならいいんですが、これが長期にわたる慢性的な炎症になると話が変わってきちゃう。その代表的な例が内臓脂肪でして、小腸に脂肪がたまると、体は懸命になって免疫細胞を動かしはじめまして、これが全身に炎症を引き起こすんですね。つまり、内臓脂肪はつねに山火事のような状態。
この状態が長く続くと、様々な合併症を引き起こしてしまう。
- 心臓病
- うつ病
- 肥満
- アレルギー
- 糖尿病
体内の炎症の原因とは?
慢性的なストレス:短時間のストレスは問題ないんですが、長く続くとホルモンが大量に出まくって炎症を起こします。
加工食品の食べ過ぎ:加工食品にはオメガ6脂肪酸が多く、免疫系の過剰反応につながっちゃう。同じくトランス脂肪酸もNGであります。 グルテンのとりすぎ:グルテンは体にとって異物として認識されるため、やはり免疫系が暴走を始めます。実際、グルテンを止めると気分がよくなるなんてデータも。
糖質のとりすぎ:もちろん適度な糖質は必要ですが、血中の糖質量が高くなると、TNFaやIL-6といった物質が働き出して、血管に傷をつける原因になるんですな。
睡眠不足:睡眠が足りないと、体内の炎症レベルが格段に上がるって論文もあります。
リーキーガット:腸のバリアが破れるリーキーガットも炎症の大きな原因。腸から毒素が体内に入っちゃうんで、やっぱり免疫系が暴れ出す。
運動不足:日ごろの運動が足りないと、全身に軽度の炎症が起きることが知られてる。体中がつねにとろ火で焼かれてるような状態ってこと。
なので、手術見学などで長時間立ちっぱなしだと、体内の炎症が引き起こり、足がパンパンになるの。
COX-2ってのは酵素の1種で、炎症や痛みの原因になる物質を増えやすくする働きを持ってたりします。イブプロフェンなんかもこの効果です。癌細胞が増えちゃうのもこいつが原因のことが多かったりとか。COX-2の減少はバナナに特有のもので、水やスポーツドリンクにはその効果は見られなかった。
とりあえずポリクリ中のルーティンの1つにしたいと思います。